情報提供での訪問看護ステーションへの個別指導、監査の実例です。指導、監査に臨む医師の方は、個別指導に強い弁護士にご相談下さい。

医科の指導監査に強い、弁護士の鈴木陽介です。

サンベル法律事務所は、全国からご依頼を頂き、個別指導と監査の対応業務を行っています。

個別指導、監査には、弁護士を同席させるべきです。まずはご相談下さい。

ここでは、情報提供により訪問看護ステーションに個別指導が実施され、架空請求の疑義が生じ監査に移行し、指定の取消しの行政処分となった実例をご紹介します。令和元年９月付の取消事案であり、厚生労働省の関東信越厚生局が公表した事例です。説明のため簡略化等をしています。

個別指導、監査に臨む指定訪問看護事業者の方は、指導監査に詳しい弁護士への相談をお勧めします。個別指導、監査には、弁護士を立ち会わせるべきです。詳しくは以下のコラムをご覧いただければ幸いです。

【コラム】個別指導と監査の上手な対応法

訪問看護ステーションへの個別指導、監査、取消しの実例

　１　監査に至る経緯

関東信越厚生局の公表資料によれば、監査に至る経緯は以下のとおりです。

１　匿名の者からの情報提供

匿名の者から、訪問看護ステ−ションで、訪問看護の提供を受けていない日であるにもかかわらず、訪問看護療養費が請求されている旨の情報提供があった。

２　不正請求の疑義による監査への移行

以上を受け、個別指導を実施したところ、利用者が入院期間中であるにもかかわらず訪問看護療養費が請求されている等の不正が強く疑われたため、個別指導を中止し、監査要綱の第３の１及び２に該当するものとして、平成２７年３月６日から平成２９年１月２６日まで計１３日間の監査を実施した。

　２　行政処分の主な理由

１　架空請求

実際に行っていない指定訪問看護を行ったものとして、訪問看護療養費を不正に請求していた。

２　付増請求

実際に行った指定訪問看護に行っていない指定訪問看護を付け増して、訪問看護療養費を不正に請求していた。

【処分での留意事項】
当該事業所に対しては、利用者への継続した訪問看護の提供のため、円滑な移行手続きを行うように指示している。また、関係機関に対しては、利用者からの相談があった際に適切に対応していただけるよう情報提供を行っている。

【根拠条文】
健康保険法（大正１１年法律第７０号）
　第９５条第３号及び第６号

　３　訪問看護基本療養費の不正請求額

関東信越厚生局の公表資料によれば、監査で判明した不正件数、金額は次のとおりです。

件数　１２件　
不正請求額　５４７，５５４円

※ なお、監査で判明した以外分についても不正請求等があったものについては、監査の日から５年前まで遡り、保険者等へ返還させることとしている。

個別指導、監査に臨む指定訪問看護事業者の方は、お電話下さい。訪問看護ステーションの個別指導への対応など、弁護士がアドバイスします。